最終更新日:2015年2月24日

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平成27年第1回定例会 提案説明

 平成27年第1回定例会 提案説明

平成27年2月 

平成二十七年第一回永平寺町議会定例会提案理由

 本日ここに、平成二十七年第一回永平寺町議会定例会が開催されるにあたり、町政運営に関する所信の一端を申し述べるとともに、今回ご提案いたします議案等の概要についてご説明いたします。

 私は、町長に就任してこの一年間、「情熱」を持って施策の推進に努めてまいりました。

 「地方創生なくして日本の将来はない」、国においては地方創生を最重要課題の施策として位置づけ、強力に推進することとしています。

 永平寺町においても平成二十七年度は「地方創生元年」の年として、永平寺町の将来が活力ある、躍動感ある新しい時代にふさわしい町を創造するため、これまで以上に情熱とスピード感を持って町政の推進を担ってまいりたいと存じますので、議員各位におかれましては、格別のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

 地方創生の動きは、「人口減少」と「東京一極集中」の両問題の共通理解に地方再生テーマを設定し、同時に地域づくりは国の押し付けではなく、多様性を求めた地方が「住みやすい地方、まちづくり」に何が必要かが問われています。

 国においては「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、がんばる地方に積極的に支援をすることとしています。

 永平寺町においても、二十七年度に「永平寺町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、地方間の競争に遅れることのないよう、スピード感を持って施策の推進にあたりたいと考えております。

 これからの時代は、これまでのような中央集権の画一的な施策の展開では地方は生き残ることはできません。

 私は、現在そして将来にわたって、永平寺町が町民にとって「住みやすいまち」「活力あるまち」となるよう、永平寺町ならではの独自性、特色あるまちづくりを展開していく所存であります。

 そのためには、まず「町民が町づくりの主役となる仕組みづくり」の展開を図らなければなりません。町民の声が町政に反映する仕組みづくりとして、二十六年度から「永平寺町未来会議」・「スマイルミーティング」を行い、まちづくりに対する忌憚のない意見や、町民目線での課題提起や施策の提案を多くいただきました。また地域の振興・活性化を図るため地区ごとに公民館主事を三名配置しており、地域住民の連携、地域と行政の連携をさらに強化していきたいと考えています。

 「つよい永平寺町」、永平寺町の創造には、町民と協働するまちづくりが最も大事だということを肝に銘じ、今後とも人づくり・ボランティアの充実等、町民参画の行政運営に努めてまいりたいと考えております。

 福祉施策についてですが、「福祉にやさしい町づくり」の推進のため、福祉の拠点である地域包括支援センターの機能強化を図ってまいります。社会福祉協議会と連携し、町が責任を持って、一人暮らし、高齢者世帯への地域の支え合い活動を推進し、高齢者が安心して暮らせる優しい福祉の町の実現に向けて努力してまいりたいと考えています。

 教育についてですが、平成二十七年度から教育委員会制度が改革され、新たに「総合教育会議」が創設されることになります。この「総合教育会議」では教育に関する大綱を策定し、大綱に基づき私と教育委員会がそれぞれ所管する事務を執行することになっております。「礼の心」をブランドとする永平寺町の教育をさらに確かなものとするために、教育委員会と連携して推進してまいりたいと考えております。

 行財政改革についてですが、「合併特例後の歳入減に備えた積極的な財政改革」を今後とも推進してまいります。

 平成二十七年度は合併して十年目となりますが、合併による特例期間が過ぎ、次年度以降段階的に地方交付税が減額されることは承知のことと存じます。現状では、自主財源が飛躍的に増加することは困難と考えます。このような中、将来的に健全な財政運営を図るためには、事務事業評価の徹底と行政改革の推進による経費の削減と、歳入増の政策をバランスを持って、様々な観点から検討しなければならず、町民と行政が一体となって取り組んでいきたいと考えています。

 さらに職員の意識改革を進めたいと考えています。地方創生の推進に当たり、職員が担当業務だけではなく、永平寺町の将来を見据えた様々な考えを出して、役場が一体となって地方間の競争に生き残るようにしなければなりません。町民の求めるもの、永平寺町にとって何が必要かアイディアを出し合い、連携し効率よく施策の遂行にあたるよう「チーム永平寺町役場」を進めていきます。「役場のための役場ではなく、町民のための役場であること」を忘れずに、職員とともに民間感覚・町民目線のやさしい行政運営を目指します。

 それでは、今回ご提案している議案等の概要についてご説明申し上げます。

 まず、一般会計補正予算の主なものについて申し上げます。

 今回の補正予算は、国の補正予算に計上された「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」を盛り込んだものとなっております。

 まず歳出から申し上げますと、緊急経済対策の地方創生先行型として、総務費において、「永平寺町まち・ひと・しごと創生総合戦略策定事業」、「永平寺町住まいる定住応援事業」、「宅地造成適地調査事業」、「コミュニティバス再編検討調査事業」、「永平寺町PR事業」を、商工費において、「県外観光誘客事業」「外国人観光誘客事業」の七つの事業に取組み、永平寺町創生にむけた今後五年間の戦略策定と定住促進や観光誘客などにスピード感をもって対応していきたいと考えております。

 次に消費喚起・生活支援型として、商工費において、町内での消費喚起を図るため、プレミアム商品券を発行する事業を実施してまいります。プレミアム率は三十パーセントで、一万二千セットの発行を予定しています。また、民生費において町内のひとり親世帯、多子世帯の負担を軽減する割引きクーポン券発行事業も併せて実施してまいります。

 さらに商工費において、永平寺町商工会が行う町内共通ポイントカードの消費拡大キャンペーンを支援し、ポイントカードの普及拡大とプレミアム商品券期限終了後における消費喚起期間の継続に努めていきたいと考えています。

 農林水産業費において、「新規就農総合支援事業青年就農給付金」として、人・農地プランに位置づけられた四十五歳未満の認定新規就農者に対し、就農意欲の喚起と定着を目的とした、給付をします。また「農業経営法人化等支援補助金」として、地域の中心となる経営体三組織に、法人化に要する必要な経費の一部を補助します。

 教育費において、学校施設における天井落下防止対策事業が補助事業に採択されたため、町内四小学校の体育館のつり天井を撤去し、照明器具やバスケットボールのゴール等、非構造部材の耐震化を行います。

 以上、総額 二億二千九百五十四万一千円を増額し、これらの財源となる歳入では、普通交付税および国庫支出金等の額の確定により財源が確保されたことから、財政調整基金等の取崩し額の戻入れや合併特例債の減額で調整をしております。

 次に、特別会計の補正予算について申し上げます。

 国民健康保険事業特別会計では、一般給付費において、実績見込みにより不足分を増額させていただき、退職被保険者等療養給付費及び高額療養費については支出減が見込まれるため減額しております。総額で七百万円減の補正でございます。

 後期高齢者医療特別会計では、保険料還付時に併せて支払うべき還付加算金を増額させていただいております。総額で二万二千円増の補正でございます。

 介護保険特別会計では、各サービスの実績見込みに伴い、総額で一千百三十六万円減の補正でございます。

 下水道特別会計では、歳出の補正はございませんが、歳入で繰越金増により一般会計繰入金を減額しております。

 農業集落排水事業特別会計においては、福井県土木事務所発注の南河内川大月橋架替え工事が翌年度に繰り越されたことに伴い、関連する下水道工事費四百六十四万円を減額するものです。

 上水道事業会計においても同様に、南河内川大月橋架替え工事が翌年度に繰り越されたことに伴い、関連する上水道工事費三百八十七万三千円を減額するものです。

 以上、それぞれの特別会計の補正予算について、概要を申し上げましたが、歳出に見合う歳入についても所要の補正を講じております。

 それでは、平成二十七年度予算について申し上げます。

 今回の予算編成にあたって、大型事業を控え、施設の改修・修繕等もしなければならない中、将来そして限られた財源をいかに効率よく計画をもって配分するかを十分検討させていただきました。

 また、事業実施には効果を求めることが必要で、ヒアリングの中で事業の精査を十分行うとともに、将来にわたって計画的な推進を図らなければならず、思いつきで施策を展開してはならないという観点から、単年度の予算を編成することではなく、後年度へ施策が繋がるような思いで予算を編成した次第であります。さらに議会よりいただいた事務事業評価意見書についても、評価の方向性に沿って予算の編成いたしました。

 それでは一般会計より申し上げます。

 歳入歳出予算の総額は、経常的経費並びに新消防庁舎建設事業、消防救急無線デジタル無線・高機能消防指令センター総合整備事業、小中学校施設空調設置事業、観光まちなみ魅力アップ事業、ふるさと創造プロジェクト事業、松岡公園整備事業、道の駅整備事業等の大型継続事業及び福祉、教育など住民生活に密接に関わるものについて予算化し、円滑な事業の実施に努めることを基本とした結果、平成二十七年度一般会計の当初予算の規模は、九十七億一千八百八万七千円となりました。

 まず、歳出予算の主なものについて申し上げます。

 総務費におきましては、地方公会計の統一的な基準に基づく財務書類作成の前提となる固定資産台帳整備業務委託料を計上したほか、気象情報等の防災情報を入力して、こしの国ケーブルテレビの行政チャンネル及びコミュニティーチャンネル画面に表示する文字スーパーを数分おきに点滅させるシステムを構築し、防災体制の強化を図ってまいります。

 また、地域独自の全国に誇れる「食」や「歴史・文化」、「生

業」などの『地域の光』と、これらを次世代に繋ぐための『地域活動』の場が融合した、”活きた地域の魅力”が息づくにぎわいの拠点づくりを行うため、ふるさと創造プロジェクト実施設計を行ってまいります。

 ふるさと納税についてですが、永平寺町への「ふるさと納税のリピーター」を増やすため、商工会やJA吉田郡等から、ブラッシュアップした特産品を選定してもらい、地元商品の販路拡大と地元の活性化に向けた取り組みを、ふるさと納税制度を活用して行ってまいります。

 また、町税の収納率向上のため、町内主要小売店で、「町税の納め忘れ」を注意喚起するチラシと粗品の配布を行い、納期内納税を広く町民にアピールしていきます。

 選挙費では、四月の知事県議会議員選挙費を計上しております。

 次に民生費について申し上げます。

 国は本年度も消費税率引き上げの影響等を踏まえ、低所得者や子育て世帯への影響を緩和するための臨時特例的な「臨時福祉給付金」と「子育て世帯臨時特例給付金」を支給するとしており、町においても継続して申請・支給手続き事務を行ってまいります。

 また、若者に出会いの場を提供し、結婚のチャンスを掴んでもらうことを目的として行う「若者出会い交流事業」を拡充し、子育て・少子化対策の推進を図ってまいります。

 介護予防対策として、認知症の早期発見を図るため健康チェックリストの結果から、認知症の疑いのある人に対して医療機関での検診を受けるよう勧奨通知を行う等、高齢者福祉の充実を図ってまいります。

 衛生費におきましては、各種がん検診、インフルエンザ等の予防接種、肺炎球菌のワクチン接種などの助成、妊婦・乳児健診などを行い、環境対策については、本年度整備完了予定の道の駅に、電気自動車の早期普及のために必要な充電設備を設置し、二酸化炭素の排出削減の推進と道の駅への誘客を図ってまいります。

 農林水産業費について申し上げます。

 農業の多面的機能の維持・発揮のための地域活動や営農活動を支援する「多面的機能支払交付金事業」や農地の集積化を進めるための「農地中間管理事業」の拡充を図り、また、地域振興作物・推奨作物の消費拡大及び面積の拡大、栽培技術の向上、六次産業化等に取組む農家への支援を行い農業・産業の振興に努めます。また、鮎・サクラマスの資源の増殖を図る九頭竜川中部種苗中間育成施設整備にかかる費用の一部を支援し、内水面漁業の充実を図ってまいります。

 商工費について申し上げます。

 自社製品のブランド化や販路拡大に向け、町内中小企業が開発した製品や技術等について、県外での商談会等への出展経費の一部を支援し、商工業の振興を図ってまいります。

 観光の振興については、総務省が推進する「地域おこし協力隊」を活用して都市圏の若者を町嘱託職員として採用し、町観光物産協会に配属し、観光情報発信や誘客のための企画実施、海外観光客向けのインバウンド対策等を行ってまいります。また、観光まちなみ魅力アップ事業においては、観光客の滞在時間の延長やリピーター客の確保に向けて、町道整備など永平寺門前の散策環境を整えてまいります。

 土木費について申し上げます。

 道路の整備について、安心で安全な歩行空間づくりのため、特に小・中学校及び専門学校の通学路で、交通量の多い新領家橋に歩道橋を新設し、交通事故を防止してまいります。

 また、老朽化する道路橋を劣化損傷から予防保全し、ライフサイクルコストの低減および橋梁の長寿命化を図るため、橋梁定期点検業務を行ってまいります。

 また、小型ロータリー除雪車を購入し、狭隘道路や歩道の除雪体制を強化してまいります。

 道の駅整備につきましては、地域の活性化と観光交流の拠点づくりに必要な地域振興施設の建設に取組んでまいります。

 消防費について申し上げます。

 住民が安心して暮らせるまちづくりをめざし、消防の一元化を図るための新消防庁舎建設、消防救急無線のデジタル化及び高機能消防指令センターの一体化整備を継続して行い、消防・救急体制の強化を図ってまいります。

 最後に教育費について申し上げます。

 子育て世代の保護者の教育費の軽減を図るため、大学等の進学のために金融機関から借り入れる教育資金の利子の一部を支援します。また、各小中学校の普通教室等に冷暖房設備(エアコン)を設置し、快適な学習環境を整え、児童、生徒の学力向上に努めてまいります。

 以上、新年度予算における主要事業について申し上げましたが、福祉、教育をはじめ住民生活に密接に関わるものばかりでございますので、円滑な事業の実施に努めることを基本としたいと考えております。

 これに見合う歳入予算につきましては、確実に収入が見込まれる

  町税      十八億九千六百七万九千円

  地方交付税  三十六億六千万円

  国庫支出金    六億七千七百五十四万二千円

  県支出金     七億七千七百三万五千円

を計上するとともに、地方債の借入れと財政調整基金等を一部取り崩して措置することとしました。

 次に、国民健康保険事業特別会計について申し上げます。

 近年の医療の高度化に伴い、一般被保険者にかかる療養給付費や高額療養費の増額が見込まれ、近い将来において財源不足が危惧されているため、今後の事業会計の安定した運営を図るために、本年度に税率改定を行い、必要な財源を確保してまいりたいと考えております。歳入歳出総額は二十億八千二百三十三万二千円となっております。

 後期高齢者医療特別会計について申し上げます。

 後期高齢者医療制度は、七五歳以上の高齢者を対象とした制度で、制度運営は都道府県ごとに設置され、県内の全市町で構成される福井県後期高齢者医療広域連合が保険者の役割を果たし、市町と事務を分担しながら制度の運営を行っています。歳入歳出予算は、主に保険料に相当する額として一億九千九百八十七万三千円を計上しています。

 介護保険特別会計について申し上げます。

 平成三十七年度を見据えた第六期介護保険事業計画の初年度としての予算を計上しました。その計画の重要要件である「地域包括ケアシステムの構築と費用負担の公平化」に資するため、本年度から低所得者の保険料の軽減を図りました。歳入歳出予算は総額十七億八千三百八十二万七千円を計上しています。

 次に下水道事業特別会計について申し上げます。

 昭和五十五年の供用開始から三十五年が経過し、老朽化が著しい志比浄化センターを廃止し、志比地区の汚水を中央浄化センターに流入させ、施設の統合により下水道事業の合理化を図るための変更認可及び永平寺町公共下水道事業の全体計画を策定する業務委託を行ってまいります。歳入歳出予算は総額六億八千七百七十二万七千円を計上しています。

 農業集落排水事業特別会計について申し上げます。

 公営企業の経営基盤の強化や財政マネジメントの向上等に、さらに的確に取り組むため、公営企業会計への移行に向けた下水道資産台帳作成業務委託を行ってまいります。歳入歳出予算は総額二億一千四百三十二万一千円を計上しています。

 最後に上水道事業会計について申し上げます。

 安全で安定した水道水の供給維持を図るため、永平寺地区の配水池の耐震診断を行ってまいります。上水道事業会計の予算は、

 収益的収入が 三億九千六十七万七千円

 収益的支出が 三億七千六百二十万三千円

 資本的収入が   五千五百八十六万一千円

 資本的支出が 二億二千八百三十九万八千円

となっております。

 その他、本定例会に提案しておりますのは、条例の制定及び一部改正が十三件、組合規約の変更が一件、町道の認定等二件、工事請負変更契約の締結についてをお願いしています。さらに人事案件として教育委員会委員、固定資産評価審査会委員、人権擁護委員候補者についてもお願いするものであります。

 以上、町政に対する所信と本定例会に提出する議案等について申し上げましたが、上程の都度、詳細にご説明いたしますので、なにとぞ、慎重にご審議いただき、妥当なご決議を賜りますようお願いいたします。

 地方創生の時代に突入し、永平寺町が、将来にわたって町民が安心して生活していくことにつながるよう、大胆な発想のもと、多くの情報を得た上で判断・行動し、町民の皆様とともに、新しい時代の活力ある永平寺町をつくることを目指します。

 議員の皆様におかれましても、永平寺町創生のために、さらなるご支援を賜りますようお願いいたしまして開会のごあいさつといたします。

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